「ラテン語初級文法」の感想(受講生の声)

福西です。「ラテン語初級文法」の受講生から、ご感想をいただきました。

ご紹介します。

仕事になれてきて時間がとれるようになったこともあり、自宅に近くて以前から気になっており、父も通っている「山の学校」のラテン語の初級文法のクラスを山下大吾先生のもとで学びはじめました。

仕事と育児の兼ね合いから、なかなか時間の融通がきかない私のわがままをきいてくださり、贅沢にも11で、時にはクラスの時間を都合にあわせて変えていただきながら、『ラテン語初歩 改定版』(田中利光著)を使ってラテン語を学習しています。

ラテン語を学びたいと思ったのは、国際法を専攻していた大学院生時代にラテン語を真面目に勉強しなかったので、一から学びたいと考えたからです。

1回の授業は、ラテン文学に対する造詣が深い山下大吾先生が、文法を説明される合間にされるお話がとても興味深く、知的好奇心が満たされる、楽しくて贅沢なひと時を過ごしています。

なかなかラテン語活用を覚えず、先生にはやんわりと優しく「覚えましょうね」という趣旨のことを言われる生徒ですが、いつも丁寧に教えてくださる先生には感謝しております。

C.A.さん)

山下大吾先生のラテン語入門講座を受講しました。受講して、西洋に関係することを学ぶ者であれば、ラテン語はかじるだけでも絶対にかじったほうがよい、と強く思いました。普段はドイツ語を読む機会が多いのですが、ラテン語もしばしば引用の形などででてくることがあり、今まではほぼ敬遠状態でとばしながら読んでおりました。しかし、一通り文法を学ぶと、格変化を確認しつつ辞書は引いてみようといった段階にまでは、確実にステップアップしました。レベルの低い話で申し訳ないのですが、それまで勝手に敷居が高いものと思って遠ざけていたものに親近感がわくようになるというのは、それだけで大きな変化ではあります。

ラテン語を学ぶことで、例えばドイツ語など他の言語を相対的に見る視点が生じるというのも学ぶメリットとしてあるかと思います。例えば、ちょうどドイツ語では曖昧な形で「3格」としてあるものが、ラテン語では「与格」と「奪格」に分かれていたりして比較して興味深く思っておりました。また、ドイツ語も英語などに比べると格がしっかりしていますが、ラテン語はもっとかっちりしているので、主語なしでオーケーなどというのも面白いと思いました。いずれにせよラテン語学習によって既習言語への視野が広がる感覚がありました。

毎回予習は大変でしたが、山下先生が毎回それ以上に頑張ってくださっていることに励まされて、三ヶ月という短期間で一通り文法をやり終えることができました。迷っておられる方は是非受講されることをおすすめいたします。

K.T.さん)

上記補足:現在のクラスは、6か月(24回授業)ですすめています。その分、予習の負担が軽くなっています。

私は2009年度に山下大吾先生のラテン語初級文法を受講しました。受講しようと思った最大の理由は英語の理解を深めたいということでした。また、単にラテン語の夕べなどでの雰囲気に憧れたという部分もあります。

大学時代の第二外国語ではあまり理解できず苦い思い出しか残っていなかったのでついていけるか不安でしたが、それは杞憂に過ぎませんでした。先生が受講生の様子を見て難所をもうまく導いてくださったので、あっという間に初級文法を一通り終えることができました。そのおかげで語学全般に対する苦手意識もなくなってきたように感じます。

その後、当初の目標通りに英語への理解が深まったという手ごたえを得ております。語彙を増やすためには語源を考えるのが有効な方法であることは以前から薄々気づいていましたが、その確信を得ました。新たな複合語を作る際に子音が変化する法則などを教えていただき、これまではぼんやりと考えていたことがかなりはっきりしました。ラテン語の文法ではやはり活用と格変化に苦労しました。ということは逆に言うと、英語の文法では活用と格変化が極めて少ないかわりに語順の制約や助動詞、慣用表現が多いということです。そのことに気づいただけでも大きな収穫です。

自分よりも年長の方と机を並べて共に学んだということそのものもよい思い出です。山を登って俗世から離れた静かな教室で、遠い昔のローマ帝国の時代の逸話などを聞く時間は、慌ただしい一週間の中で貴重な時間でした。時代は変わっても、いかに生きるかといった根本の部分には共通するところが大きいでしょう。

私などはラテン語に少し触れただけで大したことは言えません。それでもせめて雰囲気だけでも伝えられたらと思い筆を取りました。

A.N.さん)

「ラテン語初級文法」は、2023年12月7日から。毎週木曜日20:10-21:30です。

お申し込みはこちらから。みなさまのご参加を、お待ちしています!