浅野です。
今回は内容面よりも学習の進め方について考えたことを書きます。
Kさんは指数・対数の範囲で学校指定の問題集を進めました。これまでに白チャートを軸にして理解を積み重ねてきたので、その確認という位置づけになります。およそ6割くらいの問題はすぐに解け、3割くらいの問題は少し考えたり解説を見たりすればわかり、残りの1割は解説を読んでもすぐにはわかりませんでした。こういう場合にどうすべきかはその人の価値観や置かれている状況にもよりますが、今回は試験間近ということもあって、最後の1割は放っておこうと決めました。自分がどこまで理解できているかを把握しているなら、どこから手をつけてもよいと思います。具体的に言うと、今回は「指数・対数の基本的な計算やグラフ、ちょっとした応用問題は解ける」という段階に達しました。仮に全ての問題をきっちりと解く方針で臨んでいたなら「指数・対数の計算はまず完璧だがグラフや応用はほとんど手をつけていない」という状況になっていたことでしょう。
長くなりましたが、要は自分の理解度さえつかんでいるなら、好きなように学習を進めてもよいということです。もちろん学習する分野によっては前提となる理解が必要なこともあります。
Cさんは微分の範囲で少しひねった問題に苦労していました。極限の0/0(ゼロ分のゼロ)型の関数をうまく処理して解くような問題です。私も質問を受けて考えてみたのですがすぐにはわかりませんでした。するとCさんは別の問題集で似た問題をぱっと探し出し、その類推で解いてしまいました。この種の処理を全て自分で思いつくことは限りなく不可能に近いです。いくつかパターン化して、必要に応じて呼び出せるようにするとよいです。
>要は自分の理解度さえつかんでいるなら、好きなように学習を進めてもよい
たしかに苦手意識を持つ人はどこから手をつけてよいか、わからないのでしょう。無知の知という言葉も思い出します。