福西です。
11/12に「ホラーティウスのラテン語を読む」(講師:山下太郎)が開催されました。
その一部抜粋ですが、ご視聴頂けます。
『カルミナ』1巻4歌13-14の個所です。
【原文】C.1.4.13-14
Pallida Mors aequō pulsat pede pauperum tabernās
rēgumque turrīs.【音読】
パッリダ・モルス・アエクォー・プルサト・ペデ・パウペルム・タベルナース
レーグムクェ・トゥッリース
【逐語訳】
青ざめた(pallida)死の女神が(Mors) ←注:「青ざめた」は、「人を青ざめさせる」の意味です
貧者たちの(pauperum)小屋を(tabernās)、
王者たちの(rēgum)屋敷を(turris)
も(que)
等しい足で(aequō pede)叩く(蹴る)(pulsat)。
逐語訳を見ると、なんとなく、「できそう」な気がしてきませんか?
日本語の訳で読んだ古典。そこで気になったサビの部分。
それを、原文でなぞりながら確認する作業。「そうか、それでこういう訳なのか」と、あたかも1問のパズルを解くような気分を味わうだけでも、古典語は楽しいです。十分おつりがきます。
そしてこのときの、時間がゆっくり流れるような感覚。
ラテン語は死語です。
だからこそ、時がゆっくりに感じられる。
「書かれたもの」に対して、時が止まるほど、精神の昂揚を覚え、「生きている!」という思いがしてこないでしょうか。
セネカではないですが、人生が「長く」感じられないでしょうか。
そういうわけで、みなさまもラテン語をはじめてみませんか?