『王への手紙』を読む(西洋の児童文学を読むA、2022/7/14)

福西です。

『王への手紙』(トンケ・ドラフト、西村由美訳、岩波少年文庫)を読んでいます。

4章5「灰色の騎士たちとの別れ」を読みました。これで4章を読み終わりました。

リストリディンたちは赤い騎兵の残党を追う必要があるため、ティウリと別れます。

一方、赤い騎兵の狙いがティウリであれば、むしろティウリの方が危険です。そこで、リストリディンの盾持ちのイルマルが、ティウリの影武者を買って出ます。ティウリは、アルダンヴェンをイルマルに預けます。

こうして、ティウリはまた一人ぼっちになりました。徒歩で、西の大山脈をのぼります。

一見、この物語の始まりに戻ったかのようです。

けれども、今は孤独であっても、孤立していないのです。

心の中に、リストリディンたちがいるからです。

角笛が二度、山間に鳴り響きます。

かつてエトヴィネムの物であり、今はリストリディンの物である角笛が。

ティウリは、心の中で手を振って、また前を向きます。

 

受講生たちの要約です。

Y.Y.君

朝になり、ティウリは出発する。リストリディンたちと別れる。エヴェインとアルヴァウトの盾持ちは、ほりょをヴェステナウト城につれていき、それからリストリディンたちとごうりゅうすることになる。赤い騎兵に見つからないよう、ティウリはイルマルと、ふくそうと馬をとりかえる。リストリディンはティウリのために、つのぶえを2回ふくことを約束する。ティウリは一人になる。そしてつのぶえの音がきこえてくる。

S.K.君

ティウリは、灰色の騎士たちと別れて進むことになる。密偵に備えてイルマルと服を取りかえることにする。大山脈をこえるため、アルダンヴェンとも別れる。ティウリは、一行全員と握手し、別れる。

H.F.さん

イルマルがティウリにばけてアルダンヴェンに乗り、ティウリは歩いて山をすすむことになった。食事のあと、リストリディンがティウリのために角笛を二度、あいさつがわりにふくと約束する。灰色の騎士と別れる。別れたあと、角笛が聞こえる。