『リンゴ畑のマーティン・ピピン』を読む(西洋の児童文学を読むC、2022/7/14)

福西です。

『リンゴ畑のマーティン・ピピン』(エリナー・ファージョン、石井桃子訳)、第4話「オープン・ウィンキンズ」を読んでいます。

下巻p56-63を読みました。

マーガレットは、自分の特技を披露します。それは裁縫と刺繍でした。それを誰に教わったのかと聞くと、「オープン・ウィンキンズが」と答えます。

マーガレットは、自分の話をあまりしようとせず、話題はいつもホブのことになります。

マーガレットは、ホブが金色のバラを咲かせたいと知って、こう言います。

「わたし、きっとその金色のバラにやきもちをやきますよ」と。

それに対し、ホブはこう答えます。

「どうしてあなた自身にやきもちをやくことができるだろうか」と。

ホブにとって、現状の「金色のバラ」は、金髪のマーガレットなのでした。

このような蜜月のある日のこと、二人が「紅林(くればやし)」という場所に近づきます。

ホブが好奇心から、「いってみよう」と言うと、マーガレットは激しく抵抗します。どのような場所かと聞くと、「知りません」と。とにかく「あの森はきらいです」と言い、とすぐに離れたがります。

仕方なくホブもあきらめ、紅林を離れます。

そして約束の一か月の最後の日。強い風が夜に吹きます。その風の音で、ホブは目を覚まします。