福西です。
『リンゴ畑のマーティン・ピピン』(エリナー・ファージョン、石井桃子訳)、第4話「オープン・ウィンキンズ」を読んでいます。
下巻p33-42を読みました。
今度はヘリオットを探しに、アンブローズが旅立ちます。
そしてヘリオットの誕生日。ホブは美しいクジャクでいっぱいの小屋を見つけます。そのクジャクの群についてくと、ヘリオットがいました。彼はやせこけ、優雅さがなくなっています。
ヘリオットも、ホブがくるのを見ると、頭をたれ、恥じて、納屋のなかへ退こうとした。
けれどもホブは急いでヘリオットを抱きしめます。ヘリオットは、何も聞かないでくれと懇願します。ホブは聞くことをあきらめ、ヘリオットを家に連れて帰ります。
この年の六月は、ホブにはさびしいものだった。いちばん上の弟は家にはいず、あとの三人は、かれらに何の喜びももたらさない、ふしぎな持ち物のそばで時をすごすのだった。
ホブは、アンブローズを探しに行こうか迷います。ですが、これまで弟たちがその誕生日に戻ってきたことを考えて待ちます。
案の定、アンブローズの誕生日に、彼が見つかりました。けれども彼は、自分の名前さえ分からなくなっていたのでした。
ホブは、四人の弟たちを襲った不幸の原因を突き止めるために、旅に出ます。
泥の男に会い、ハルカナムコウ(High and Over)へ行けと指示されます。
ハルカナムコウでは、四つの風が、東西南北からホブに吹きつけます。
「おまえがほしいと望むものは、何だ?」
「おまえの心からの望みは、何だ?」
「人生が、おまえにあたえなかったものは、何だ?」
「おまえが、自身をすてても、ほしいものは、何だ?」
ホブは意識が朦朧とする中、金色のバラを咲かせることを願ってしまいます。
すると、四つの声は、声を合わせてこう言います。
「オープン・ウィンキンズ! オープン・ウィンキンズ! オープン・ウィンキンズ! オープン・ウィンキンズ!」
と。こうして、ホブは気を失います。