0917 数学高校

浅野です。

Kさんは数学の何かをつかんでくれたように感じます。

今回はベクトルを中心にしましたが、ベクトルの本質は始点(スタート)と終点(ゴール)です。言い方をかえると長さと向きです。ですので、ABベクトル=ACベクトル+CDベクトル+DEベクトル+EBベクトルのように経由点をどれだけ増やしても結論は同じです。Kさんはそれをわかっています。

ベクトルを(4,-1, 3)のように成分表示をされると混乱する人も多いかもしれません。しかし、これも始点が原点(0, 0, 0)で終点が(4, -1, 3)のベクトルだと考えるとイメージが湧きます。「2点A(4, -1, 3)、B(-2, 2, 5)について、ABベクトルを求めよ」と言われても、ABベクトル=AOベクトル+OBベクトル=-OAベクトル+OBベクトルと考えれば(-6, 3, 2)だとわかります。

また、ベクトルの計算から文字を3つ用いた連立方程式が出てきました。式が3つあったのでかならず解けるはずですが、どうすればよいか困っている様子でした。加減法で解こうとしていたからです。そこで連立方程式を解くときのもう一つの方法(つまり代入法)で解くといいよと助言すると、きっちりと解いてくれました。このような言い方ですぐに通じるのも、これまでに連立方程式の練習をしっかりとしてきてくれたからです。

Cさんもベクトルです。ある図形で指定されたベクトルを、別の2つの指定されたベクトルで表そうとする問題で、解答を読んだらわかるけれどもそれは思いつかないという感想を言ってくれました。そうした発想は非常によいです。今回は難しそうでしたが、より一般的な解法で解けることもしばしばあります。こうしたことを考えるときに数学的な思考が磨かれます。