福西です。
(その1)の続きです。
以下、「4太陽の神さまの城」のまとめです。
登場人物は次の通りです。
ダジボーク……太陽の神
おじいさん……ダジボークの宮司
マルティン……おじいさんの孫、長男
ミハル……おじいさんの孫、次男
ヤネック……おじいさんの孫、三男
ゴブリン(三男)……ヤネックにとりつく
ゴブリン(次男)……ミハルにとりつく
ゴブリン(長男)……マルティンにとりつく
ゴブリンの王
それぞれの最後の居場所は、次の通りです。
1)ダジボーク、おじいさん→太陽の神の城(天上)
2)ヤネック→太陽の神の城の入口。おじさんの助けで、中に入れる
3)マルティン、ミハル→地上(天上に行けず、引き返す)
4)ゴブリン(三男)→どろの中、ただしヤネックを助けた罰で
ゴブリン(長男、次男)→どろの中
5)ゴブリンの王→地の底
このお話には、天上から地底までの階層があることが分かります。
人間の側には、
1)最後まで清い(おじいさん)
2)清いが、助けがいる(ヤネック)
3)改心したが、天井には行けなかった(マルティンとミハル)
という違いがあり、とくに2)と3)の違いの峻厳さが、印象に残りました。
このお話の良さは、こうした「違い」にあります。
ゴブリンもまた、判で押したような悪ではなく、人間同様、個々の「違い」を持っています。
1’)人間と同じ行動をした(三男のゴブリン)
2’)三男のために行動した(長男と次男のゴブリン)
3’)最後まで暴君(ゴブリンの王)
一番力の強い存在は、ゴブリンの王です。しかしどんなにえらそうにしても、それは地底においてということにすぎません。
地底のてっぺんは、天上から一番遠い場所なのだ、ということを思わずにはいられません。