山びこ通信2021年度号(2022年2月発行)より下記の記事を転載致します。
『0から1へのフランス語入門』A・B、『フランス語(読解)』
担当 谷田 利文
「0から1へのフランス語入門A」では、練習問題を多く解いて、記憶の定着を図りたいという要望から、文法事項を確認してから練習問題を解くことをメインにしています。テキストの三分のニほどを終え、冬学期で一通り終えられるのではと思っています。
Bクラスでは、春・秋の二学期でちょうど文法事項が一通り終わりました。冬学期からは要望により、『星の王子さま Le petit prince』を読み始めます。子供向けと思われがちですが、序文から関係代名詞、複合過去、半過去、最上級などが出てくるので、文法の復習にはちょうどいいテキストだと改めて感じています。文法事項を確認しながらゆっくり読んでいく予定です。
「フランス語(読解)」では、要望から仏作文をメインに扱い、クリス・ベルアド『フランス語作文ラボ――ニュアンスで使いわけるための添削教室』(白水社、2018年)の実践問題に毎回1課分ずつ取り組んでもらいました。また、作文する上でポイントとなる冠詞について、事前に関連書を読み、質疑応答により理解を深めることも並行して行っています。扱った本は、一川周史『新・冠詞抜きでフランス語はわからない』(駿河台出版社、2007年)、小田涼『中級フランス語 冠詞の謎を解く』(白水社、2019年)です。冠詞の選択は、冠詞が用いられる具体的な状況によって、それが既知か未知かが決まるため、整理が難しいですが、中級・上級へとレベルを上げていくためには避けて通れない問題だと思いますので、今後も取り組んでいきたいと考えています。