2022-02-19 温故知新と西洋古典

山下です。

過去の巻頭文を読み返しました。

「「古今東西」という言葉があるが、「東の今」を生きる日本人にとって、一番距離の遠いのが西洋の古典(クラシックス)である。ここで言うクラシックスは音楽のクラシック(西洋古典音楽)のことではない。クラシック音楽なら幼稚園の子どもでもピアノを習って親しんでいる。他方、西洋文明のバックボーンをなすクラシックス(西洋古典学)に我が国の教育は無関心を決め込み、子どもたちが学校教育で接する機会は皆無に近い。
 一例として、プラトンやキケロの翻訳を読み議論する機会が学校で用意される世の中になればと心から願う。これらは西洋の古典であると同時に、人類の古典でもある(音楽のクラシックがそうであるように)。それが難しいとしても、せめて国を代表する政治家を志す若者には、西洋古代の哲人たちが国家について何をどう考え、どう論じたか、学んでほしい。」

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