福西です。
『びりっかすの神さま』(岡田淳、偕成社)を読んでいます。
「7 心でおしゃべり」「8 がんばれ」を読みました。
前回、物語の折り返し地点でした。みゆきに秘密を打ち明けたことで、仲間は始とみゆきの二人になりました。
さて、みゆきは始と示し合わせて、びりの点数を取ります。すると、みゆきにもびりっかすの姿が見えるようになりました。
期待以上のことがおこった。始の頭のなかに、みゆきの声がひびいたのだ。
──見えたあ。
みゆきの机の上に立っていたびりっかすが、おどろいて始を見た。
──おい、始。みゆきにも見えるらしいぞ。
(…)
──いましゃべってるの、木下くんの声?
──すると、きみにも、ぼくの声がきこえるの?
──きこえる、きこえる。すごい!
こうして始、みゆき、びりっかすは、授業中も、心の中の会話を楽しみます。
とはいえ、授業中の会話は、授業に関することばかり。始は家庭教師のように、みゆきに勉強を教えてあげることで、みゆきはますます授業内容ののみこみがよくなります。
みゆきは友達の京子もさそい、びりっかすのことを知る仲間が三人になりました。
一方、始のことを不審に思う男子があらわれました。
以前、始の足の速さを見せつけられた、浩一と、その話を聞いた俊也です。
始は観念し、なぜわざとびりになっているかを説明します。
こうして仲間が始、みゆき、京子、浩一、俊也と、五人になりました。