2022-01-11 TANKA

山下です。
一冊の本を紹介します。

小林標(こずえ)先生(西洋古典学)のライフワークの一つが完成しました。日本の異文化交流について深く考えさせられる一冊です。

『TANKA <<カタルーニャ語短歌>>私語』(日本古典文学が海外へ与えた影響の特殊例)(小林標著、大阪公立大学共同出版会、2021)です。
アマゾンの紹介文を転載します。

平安鎌倉和歌から現代カタルーニャ語文学へ
スペイン第二の都市バルセロナはガウディの建築やピカソの美術館だけの街ではない。それはスペイン語から独立したカタルーニャ語文学の中心地でもある。ないよりもそこでは、tankaと呼ばれる日本の短歌と同じ形態の五行の詩が今や伝統として根づいているのだ。少なからぬ現代のカタルーニャ語詩人が5/7/5/7/7の詩形で短歌を作り書物としているのは、英語にもスペイン語にもない世界でも稀な現象である。これは底流ではカタルーニャ州をスペイン国から独立させる政治的意欲とも繋がっている。
「TANKA《カタルーニャ語短歌》私語(わたくしがたり)」はカタルーニャ語短歌の全歴史を述べた世界で最初・唯一の書である。前世紀のその創始者から始まって、2011年出版の百首すべてを短歌形式で訳した百人一首カタルーニャ語版という偉業に至るまで、その道筋に登場する詩人たちとその作品が翻訳とともに詳しく解説されている。