山下です。
セネカは『倫理書簡集』の中で友情について次のように述べています
君はどんな思案も友人と一緒にすればよい。しかし、その前に友人とはどういうものか考えたまえ。友情とは、結んだあとには信頼を置くべきであり、結ぶ前にその判断を下すべきだ。この順序を逆にする者たちは、友人に対する義務を混乱させる。つまり、テオプラストスの教えに反して、友愛を抱いた後に判断を下し、判断を下したあとには愛さない者たちだ。ある人を君との友情に迎え入れるべきかどうかについては、時間をかけて考えるべきだ。いったん迎え入れるべきだと決めたなら、その人に心のすべてを許したまえ。その人とは君自身と話すのと同じように臆さず話したまえ。(高橋宏幸訳、岩波書店)
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