福西です。
『星モグラ サンジの伝説』(岡田淳、理論社)を読んでいます。
5「南のはての使者は、じまんのすきなモグラだった」
6「東のはての使者は、夢みがちなモグラだった」
を読みました。
5章では、ホシ(隕石)の味を忘れらないサンジが、ゴルフ場に現れ、クラブや金あみといった鉄に襲いかかります。するとゴルファーたちは逃げ出します。
人間がいなくなったことで、ゴルフ場の土にモグラたちが住みやすくなり、サンジは英雄になります。
6章では、建設中の工場の鉄筋やショベルカーに襲いかかります。サンジの動きは速すぎて人間の目にはとまりません。工場主は「鉄をほろぼすバイキン」のせいだと考え、工場建設を中止し、緑地公園にします。
これによって、サンジはますますモグラたちに尊敬されるようになるのでした。
使者の伝言の内容も、「サンジに伝える」から「英雄、サンジ殿」になり、そして「わたしたちの王さまになってください」へと変化します。
なお、南のはての使者が知ったかぶりをするくだりが面白いです。
また、東のはての使者が、「ぼく、石ころ」といって、怪物(ショベルカー)を前に石ころになりきるくだりも、何度読んでも楽しいです。