福西です。
『まだまだはらぺこオオカミ』(ストー、掛川恭子訳、岩波書店)を読んでいます。
第4話「ハイジャック」を読みました。
オオカミがおもちゃのピストルと本物の爆弾を持って、ポリーたちのバスに乗り込みます。
しかし運転手には子供のいたずらだと思われて、相手にされません。ポリーはオオカミになぜ撃たないのか、たずねます。
「うつわけにはいかないんだよ。ほんものの銃じゃないんだから。」
けれども爆弾は本物です。ポリーだけがそれを知っていて、ドキドキします。
「運転手さんがとめなかったら、どうなるの?」
「そしたら、この爆弾で、バスをふきとばしてやる。」
「でも、運転手さんがバスをとめなかったら、あなたもまだのっているのよ。」
オオカミは「ぎりぎり……(自分だけ助かるはず)」と言葉を濁します。ポリーは、「バスのドアは運転手にしか開けられないから、むずかしいわよ」といいます。
結局ポリーの忠告が功を奏し、オオカミはことを起こすことなく、バスを降ります。
オオカミは、またもやポリーの忠告を聞いたばっかりに、ポリーを食べそこなったのでした。
この日紹介した俳句です。
こほろぎのこの一徹の貌を見よ 青邨
こほろぎ(蟋蟀)が三秋の季語です。