ことば2年(2021/6/16)

福西です。

クマのプーさんえほん(ミルン、石井桃子訳、岩波書店)の、『12 プー あそびをはつめいする』を読みました。

のどかな始まり方をしますが、今回もイーヨーの災難について書かれています。

川の上流で何が起こっていたか、時系列を逆にたどる内容です。(おおもとはトラーの仕業であることが分かるのですが、割愛します)。

一番面白かったのは、この箇所でしょうか。

プーは、石をおとしました。大きなしぶきがあがって、イーヨーの姿は消えました。

何があったかというと、こうです。

プーたちが川に棒を投げて遊んでいました。

すると上流から、仰向けのイーヨーが流されてきました。

「だれかに助けてもらおうと思っとるんじゃ」とぼそぼそ言います。

橋のところで渦にひっかかり、ぐるぐると回るイーヨー。

それを助けようとして、プーが石を持ってきます。

イーヨーのそばに石を落とし、波を起こして、イーヨーを岸に「ぶっちあげる」という作戦でした。

石の投下を見たイーヨーは、他力本願をあらため、自力で岸に泳ぎ着きます。

「あれ、イーヨー、きみ、ぬれてる!」

と言うコブタに対し、

「水のなかにいると、どういうことになるか、だれかコブタに説明してやってくれまいか」

と言うイーヨー。まるで落語のような世界です。

ご興味のある方は、ぜひ本書をお読みになってください。