福西です。
『クローディアの秘密』の4章を読みました。
いよいよ天使像が登場しました。
クローディアとジェイミーは、早朝の開館までの時間はばれないようにひっそりし、開館後は見学者のふりをしてすごします。
勉強が好きなクローディアは、美術館という格好の学習環境を利用し、「日替わりで広間を選び、その作品を全部おぼえる」という日課を作ります。
クローディアは、家出自体もそうですが、なにせ「心に決める」ことが大好きです。
ジェイミーは姉の大それた計画が三日坊主に終わるよう、「一番めんどうくさそう」なイタリア・ルネサンス広間を最初に選びます。
ところがその広間の一品に、クローディアは好奇心をくすぐられます。すごい人だかりだからです。新聞記者が来ており、クローディアは事情を知るために、タイムス紙を買おうと言います。しかしジェイミーに「無駄遣いだ」と反対されます。一方、ジェイミーはエジプト展のパンフレットが気になります。それを買うために、結局タイムス紙の購入も了承します。
タイムス紙には、とある画廊から安値で落札されたという天使像のこと、像はミケランジェロの作と噂されていること、画廊の前の持ち主がフランクワイラー氏という大金持ちであることが載っています。
クローディアとジェイミーは、小像に関する記事を大いに興味をもって読みました。全部おぼえてしまうよう、記事を二度読みしました。小像は世界でいちばん美しいばかりでなく、いちばん神秘的なんだわ、とクローディアは心にきめました。
クローディアは勉強の予定を変更し、天使像一つにしぼります。
そして、特別な感情を抱きます。
彫像にとってじぶんが重要な人になりたいと思いました。じぶんで、このなぞをとこう!
と。
(その2)に続きます。