『クローディアの秘密』を読む(西洋の児童文学を読むC)2021/5/20(その1)

福西です。

『クローディアの秘密』の4章を読みました。

いよいよ天使像が登場しました。

 

クローディアとジェイミーは、早朝の開館までの時間はばれないようにひっそりし、開館後は見学者のふりをしてすごします。

勉強が好きなクローディアは、美術館という格好の学習環境を利用し、「日替わりで広間を選び、その作品を全部おぼえる」という日課を作ります。

クローディアは、家出自体もそうですが、なにせ「心に決める」ことが大好きです。

ジェイミーは姉の大それた計画が三日坊主に終わるよう、「一番めんどうくさそう」なイタリア・ルネサンス広間を最初に選びます。

ところがその広間の一品に、クローディアは好奇心をくすぐられます。すごい人だかりだからです。新聞記者が来ており、クローディアは事情を知るために、タイムス紙を買おうと言います。しかしジェイミーに「無駄遣いだ」と反対されます。一方、ジェイミーはエジプト展のパンフレットが気になります。それを買うために、結局タイムス紙の購入も了承します。

タイムス紙には、とある画廊から安値で落札されたという天使像のこと、像はミケランジェロの作と噂されていること、画廊の前の持ち主がフランクワイラー氏という大金持ちであることが載っています。

クローディアとジェイミーは、小像に関する記事を大いに興味をもって読みました。全部おぼえてしまうよう、記事を二度読みしました。小像は世界でいちばん美しいばかりでなく、いちばん神秘的なんだわ、とクローディアは心にきめました

クローディアは勉強の予定を変更し、天使像一つにしぼります。

そして、特別な感情を抱きます。

彫像にとってじぶんが重要な人になりたいと思いました。じぶんで、このなぞをとこう!

と。

(その2)に続きます。