山びこ通信2007年3月号より転載します。
「ラテン語初級講読」 担当 前川 裕
冬学期では、ラテン語訳の新約聖書を読みました。「マルコ福音書」を最初から読み進め、折に触れてキリスト教や歴史などの解説を織り交ぜています。まとまった文章を読むことは、同じような表現が何度も出てくるということでもあるので、だんだん読み慣れてくることができ、読むスピードも上がります。それが自信につながってきます。もっとも、分野が変わるとまた一から…、となってしまうのですが、それは母国語であったとしても同じことですね。
聖書という宗教的テキストを読む以上、どうしても専門的な表現や術語が出てきますが、それらについてもできるだけ客観的な解説を加えていくようにしています。キリスト教の知識は西洋文化を理解する上で必須ですから、ラテン語プラスキリスト教で一回で、二度役に立つ授業かもしれません(笑)
大学院生と社会人の方と、私を交えて3名での講読です。人数が少ないこともあり、クラスは和やかな雰囲気で進んでいきます。
次の学期に読むものは未定です。受講希望の方々の希望を踏まえて、テキストを決めたいと思います。初級文法を終えた程度であれば十分に参加できますので、独学で文法をやったが読解の基礎を固めたいという方にもお勧めします。