「ラテン語入門」(クラス便り2007.3)

山びこ通信2007年3月号より転載します。

「ラテン語入門」  担当 前川 裕

この冬学期は開講されませんでしたが、ラテン語を学びたい方へのご案内をさせていただきます。

ラテン語は、紀元前後頃に古代のローマを中心として使われていた言葉です。ローマ文化はギリシャ文化と並んで西洋文明の基礎といわれてますが、それを支えていたのがラテン語(そしてギリシャ語)です。もちろん古代のものであるがゆえに、長い時の間に失われてしまった本もたくさんありますが、残っている本もやはりたくさんあるのです。それらは、西洋の古代・中世・近代を通じて学ばれ、歴史に大きな影響を与えてきました。これらの著作についても近年日本語訳が進み、内容に触れることがだんだん容易になってきました。

しかし、どんなものでも原文に触れることは大きな喜びであり、驚きであり、発見があります。日本語訳を参照しながらラテン語原文を読んでみると、また違った味わいがあります。ラテン語についてのテストは必要ありませんから、日本語訳と一緒に読むのもご本人の自由です。

ラテン語の初級文法を学ぶことは、人類が伝えてきた大きな文化遺産への窓口となります。古代の言葉ゆえ、やはり易しいとはいえません。しかし、山の学校では4ヶ月で初級文法を終えることが可能なカリキュラムを取っています。文法を終えた後は、もうラテン語原文を読むことが可能になります。ラテン語の知識は、一生涯の財産として輝き続けることでしょう。

あなたもぜひ、ラテン語の世界に足を踏み入れてみませんか。