山下です。
今日は昭和の日。昭和から平成に代わり、今は令和の時代です。
教育は人類の歴史に照らすとおそらく長い歴史を有するのだと思います。
学校制度そのものは産業革命との関連や、日本の場合明治維新の思想とのかねあいで、近代的な要素はあるのだと推測されます。
ただし、学校制度が発達する以前の教育に思いをはせると、明治の開国当時の人たちが西洋で見聞した「教育」の根っこには、「人間を作る」という考え方が認められます。ギリシャ・ローマに端を発するものです。
日本には中国文化に影響を受けた独自の教育の伝統がありました。両者は当然合致する部分も多くある半面、相いれない部分もあると私は見ています。
明治開国からまだ200年もたっていません。国の方針が不安定に見えるのは、異なる伝統の「止揚」が達成される前段階で右往左往しているためと思われます。
全面的に西洋流に乗り換えるのが答えではなく、しかし、人類普遍の価値、すなわち人間を育てる視点に立って、我が国において新しい教育の花を咲かせることは可能だと思います。
前置きが長くなりました。20年ほど前の原稿ですが、上で述べたことを考えるヒントとしてご一読いただけたら幸いです。
>>「勉強とは何か」
山下です。
長い話を要約すると、西洋古典を読む経験を日本全土で増やすことが、よりよい国造りの近道です。それを怠ると、観光地に空き缶の山ができるように(今はそうではないかもしれませんが)、政治への無関心がはびこります。何党でもよいので選挙に行くべし、と私は大学で教えていた当時から学生に言い続けました。