ロボコンに挑戦

山下です。四月から「ロボット工作」のクラスがスタートします。亮馬先生に「今までにないクラスで、『これをやりたい!』というクラスのアイデアがあればおっしゃってください」とお尋ねすると、「ロボット工作がやりたいです」と即答されました。私は「なるほど。それはいい!」と思いました。(あわせてお返事された「ユークリッド幾何」については別のエントリーでご紹介します)。

詳しくは、先生の書かれたクラス案内をご一読ください。「一人でいい。ロボコン出身の超優秀な人が研究室に来てほしい!」という大学の先生の叫びが引用されていますが、同じ「叫び」は学部を問わず、今の日本中の大学に充満していると思います。

『ロボット工作』対象:中学生以上講師:福西亮馬

NHK の主催で有名な、『ロボットコンテスト』(略してロボコン)というものがあります。与えられた規格内でロボットを自作して、それをコントロールし、目的とする事柄をよりよく達成する、という意欲
的な取り組みです。実は私自身それに憧れて、工学部に入ったようなものでした。そして大学時代は制御理論を専攻し、まさにその分野で勉強してきたわけですが、肝心のロボットは一台も作らないまま、今に至っています。「自由は、自分で作らなければ、無い」ということを知らなかったばかりに、貴重な青春時代を無為に過ごしたと悔しい思いをしています。

けれども今、私は山の学校で講師をしていて日々感じることがあります。それは、学生時代よりもむしろ「自由がある」ということです。また私と同期で、今は京都工芸繊維大学の助教をしている人と今でも
時おり話をする機会があるのですが、決まって彼が口にするのは研究室の学生のことです。研究室に配属された学生たちが、自分からアクションを起こそうとしないことに疑問を感じていて、「一人でいい。ロボコン出身の超優秀な人が研究室に来てほしい!」と切実に願っているそうです(笑)。

しかしそれは実際のところ笑い事ではなく、それを聞いて当時の私自身の知的怠惰を省みるような思いがしました。そして彼のように魂のある研究者を、ぜひとも失望させない学生を山の学校からは輩出したい! と思い立ち、このクラスを立ち上げることにしました。

ロボコンに出ることはまだ夢の夢ですが、「隗より始めよ」ということわざもあるように、まずは『ひねもす』で作ったロボットをモーターで動かしてみるところから始めたいと思います。そしてゆくゆくは、市販のロボット工作の教材を援用して、プログラム制御で動かすことをできればと考えています。

我こそは「同志」と思う人は、ぜひとも山の学校に集まってください。