『日本文化論を読む』 担当 栗山 はるな

山びこ通信2020.2より転載します。

『日本文化論を読む』  担当:栗山はるな・中島啓勝

「日本文化論を読む」という講座タイトルでオイゲン・ヘリゲル『弓と禅』、鈴木大拙『禅と日本文化』の読書会をそれぞれ六週間ずつ開催致しました。日本の身体文化と禅の思想との関わりを中心テーマとしつつも議論はスポーツ論、武道論、教育論に及び、広いながらも濃厚な議論を交わすことができました。当初は中島啓勝氏と講師を一週ずつ交代で、という予定でしたが、フタを開けてみれば議論の楽しさからか毎週二人とも参加している状況で受講の方にとってはお得な授業となったかもしれません。十二週間で二冊の書籍を、しかも後半は『禅と日本文化』を毎週一章ずつ予習してこないといけないというハードメニューとなりましたが受講生のお二人は良く予習して来下さり、やり取りの中からこちらとしても多くを学ばせていただきました。受講生の方からの企画持ち込み講座ということで春期のみの短い開催となりましたが、受講のお二人ともが講座の内容とご自身の人生や生活とを深く結びついたものと考えていらっしゃるのが印象的で、生きる「道」としての学問かくあるべし、という実り多い講座を共に作り上げて下さったこと、ここに感謝の意を表したく思います。有り難うございました。(栗山はるな)