浅野です。
冬期講習の延長でNさんと復習+応用問題というスタイルで数学の世界に浸りました。
前半の復習では冬期講習で少し不安があった比例と反比例です。この日も一回目に自分で問題を解くときには間違いがいくらかありました。少し説明をすると思い出していたので、単にまだ定着していないだけのことでしょう。
後半には次のような問題を出題しました。
1時から2時の間に、時計の長針と短針が重なるときがある。1時からx分後にはじめて重なるものとして方程式をつくり、何分後に重なるかを求めなさい。
美しい問題ですね。Nさんは例によって試行錯誤方式で正解の範囲を絞っていきました。図を描きながら進めるその手際のよさには毎度毎度驚かされます。しかしいじわるなことにいくら進んでもきれいな答えに行き着きません。5分27秒25~5分27秒40までに入ることまではわかりました。実生活ではこのレベルの精度で十分です。ただ数学としては割り切れません。そう、この正解は小数では割り切れないのです。
この様子を見ていると「アキレスと亀」の話を思い出しました。足の速いアキレスが亀に追いつけないという有名なパラドクスの話です。それと同じように、Nさんが答えをつかまえようとするとわずかにその手を逃れていったのです。この答えを捕まえるためには方程式を用いるか、二つの動き(長針と短針の動き)の差を取って一発の計算で求めるかです。