福西です。
報告が遅くなりましたが、『形と曲面のひみつ』(瀬山士郎、さえら書房)を読了しました。
受講生のみなさん、おめでとうございます!
最後に学んだのは、「オイラー・ポアンカレの(多面体)定理」でした。
曲面を三角形分割する(以下写真参照)。
その「点の数-線の数+面の数」は、
平面なら1、
球面なら2、
ドーナツ型なら0
である。
平面(紙がそれです)の場合を考えます。
写真のように、面を三角形で覆いつくします(三角形分割)。
この点と線と面を数えます。
しかし、数え方に規則がないと、証明になりません。
この本で紹介されていたのは、「線を1つずつ取り除く」という方法でした。
写真のように、線を1つとると、面も一つへります。
「点ー線+面」は、「線」だけマイナスがついています。
これがポイントです。
そして、線を取る前後の変化を見ると、
ー線+面は、-1+1=0なので、「点ー線+面」には影響しません。
点を取る場合も同様です。
点ー線は、1-1=0なので、「点ー線+面」は不変です。
このように線や点を取っていくと、最後には点が1つだけ残ります。
よって、
「点ー線+面」=「1-0+0」=1
となります。
これが「平面」の場合のオイラー・ポアンカレの定理の証明法です。
同様に、球面の場合、ドーナツの場合の証明も読みました。
想像が世界を広げ、理屈がそれを確かにする。
そんなことを一冊の本を通して経験しました。