道なき道をかき分けていく(2021/02/28)

事務および「しぜん」「かいが」クラス担当の梁川です。

さて、タイトルに書きましたのは、02/25の「しぜんB(木曜)」クラスのことです。
子どもたちと「ひみつ基地」と読んで活動の拠点とさせて頂いている場所が森の奥にあるのですが、この日は、そこからさらに山道を外れて「道なき道をかき分けて」行きました。

倒木をくぐったりまたいだり、斜面をおしりで滑って進んだり、またよじ登ったりしながら進みます。
見慣れない木の実や、変なきのこ、謎めいた形をした木片や、ポケットに入れたくなるような小石。みんな、様々な発見をしながら。そしてふいに視界がひらけて、広い空や美しい谷の景色が広がる瞬間が、ときおり訪れます。

そうやって、「あの先はどうなっているのだろう」という好奇心に突き動かされるように、みんなで「現在地」や、どっちに行けばいいかを話し合い、進み続けていると、山道らしき場所にひょっこり出ました。

でも、みんなはまだ、それがどの辺の山道なのか、分からずにいます。

さらにこの山道を辿っていくと、別の山道との分岐点に出ました。そこまで来れば、皆は何度も通っているはずの場所なのですが、いつもと違うルートから辿り着いたそこは「まるで違う景色」に見えるようで、まだピンと来ていない人が殆どでした。

そのあたりを暫く行ったり来たりしているうちに、ようやく「あ!ここかぁ!」と歓喜の声が上がります。
そしてこの日は何となく、皆で「やっほー!(と叫ぶ)」大会をして、終わりました。

(勿論、皆には言いませんが、私の中では密かに、行動範囲の地形を知った上で安全に気を配り、また「安堵感」が訪れるであろうことをある程度計算しています。あ、子どもたちには絶対に内緒です!)

しぜんクラスでは、時々このようなことをしますが、こうした感覚は、他の諸々の「学び」にも通じるところがあるのではないかという気がします。

山の学校が「山の学校」という名前であるのは、ただ「山の上にある」という理由だけではありません。

自らの足で、楽しく登る。ちょっと休憩して、たたずんでみたり、寄り道してみたり。そこに思いがけない出会いや発見、新しい景色があったり、見慣れているはずの景色が新鮮に見えたり・・・!

どのようなことも、そのようにして楽しく学べる場。
それが、「山の学校」なのだと思います。