夏期講習の報告です。
中1のTさんにはまず計算主体の練習をしてもらいました。春から比べると確実に正答率が上がっています。彼の課題である「ぼけミス」はなくなりつつあります。ちょうど夏期講習中に行われた計算主体の学校の確認テストでは、できたけれども時間が足りなかったとの感想でした。時間を短縮するためには、スマートな計算方法を身につけてから練習を重ねるしかありません。夏期講習の後半では数学的な事象を言葉で説明するような問題にも取り組んでもらいました。「何もわかっていない読者にも伝えるように書く」という彼の姿勢に私は心打たれました。
この二人は最初の2, 3日で基礎的な練習を終えてしまったので、あとは発展的な課題に取り組んでもらいました。二人でああでもないこうでもないと相談しながら、最終的に納得するところに落ち着いていたのがよい訓練になったと思います。
中2のOさんには中1からこれまでに習った範囲の代表的な問題を一通り渡しました。思い返せば彼女は春の講習会から山の学校に参加するようになったのですが、そのときに苦手だった図形の問題も今ではすらすらとクリアしていました。春にしばらく集中的に取り組んだ難所のおうぎ形の問題も解けました。関数や文字式の証明といった数学らしい分野もばっちりでした。数学という教科に関してコツのようなものをつかんでくれているようです。問題点を挙げるとすれば、計算間違いが多いことです。指摘をするとすぐに気づくレベルではありますが、間違う可能性が高めなので、何か対策を講じたほうがよいかもしれません。
中2のKさんにも中1からこれまでに習った範囲の問題を渡しました。ちょっとした勘違いやかなり応用的な問題での間違いのほかはほぼ完璧でした。中でも計算力の高さは特筆すべきです。ごくたまにしか間違っていませんでした。時間の都合で方程式の文章題に取り組むことはできませんでしたが、文章題も解けたとしたら現状で不満な点はありません。このままこれからさらに発展的な事柄へと進んで行くことができます。
中学の数学では1つの単元を時間をかけてゆっくりと習うことが多いです。夏休みなどの機会を利用して分野横断的に復習をすると、苦手な点や新たな視点を見つけ出すことができます。
私もこの面々とは英語特講で顔をあわせました。先生がおかきになったとおり、それぞれが4日間でずいぶん成長することができたと思います。特筆すべきは、チームワークの良さです。各教科の勉強法を話しあう時間を少しとったのですが、中2の生徒が「理科はどうしても9割の壁を超えることが出来ない」と言ったのに対し、「理科は得意」と言う中1の生徒が、「興味を持てばいい」とアドバイス。「自分は休み時間でも理科の本を読むようにしている。」とのこと。英語の復習の時間では、中1の二人が「うーん」と頭をかかえるとき、中2の二人に助け舟を出してもらったり。めいめいが励ましあいながらの4日間でした。