浅野です。
Kさんは自分で問題を解いてみて、わからなかったところに丸をつけて質問を用意してくれていました。その姿勢が非常に大切です。欲を言うなら、自分の答案と解説書とを照らし合わせて、どの行からわからないと言ってくれるとよいです。週に一度だけ少し取り組んで身につくほど数学は甘くありません。特に具体的な計算などの作業は自分で手を動かさないことにはできるようになりません。
Cさんにはいつものように計算主体の問題をプレゼントしました。今回の問題は難しかったにもかかわらずきちんとできていました。それでも計算間違いの確率をさらに低くするための方策を探りました。一つには二次方程式の解と係数の関係を利用して計算量を減らすことです。もう一つにはある長さを求めるために、その2乗を求めてからルートをつけるようなときは、まともに計算をせずに素因数分解をした形で(例:2^6・5^4・13^2)おいておくと計算量が減ります。計算を得意にしたいと意識するだけで、意外なほど多くのコツが見つかるものです。
二次曲線については媒介変数表示と極座標がなかなか馴染めないとのことでした。その馴染めないところの大きな理解をメモしておきます。媒介変数表示を一般化すると、x=f(t), y=g(t)と表すことができます。ややこしいのはそのfやgの関数の性質によってxやyの取り得る値が決まってしまうことです。例えばx=t^2であれば、tが実数全体を動いたとしてもx>0です。y=x^2のグラフを思い浮かべてください。極座標では角度を用いるので、三角関数を使うことができるように直角三角形を作るのがコツです。
>自分で手を動かさないことにはできるようになりません。
大事なご指摘です。数学に限らず英語その他の科目も同様でしょう。逆に言えば、そのアクションの大事さを自分で実感できた人は、科目を問わず成績を伸ばすことができるのでしょう。そのきっかけをどこでどうつかむか?「一心不乱」という言葉がキーワードであると思います。スポーツだと監督や先輩の半ば強制力によってその状態はつかみやすいわけです。誰だって我慢してクラブを続けていたら、そこそこ上達できます。勉強はそれが難しいです。スポーツのような団体競技ではないです。スポーツと違って、雑念と戦わないといけません(スポーツは球が飛んでくるのに別のことを考えることは難しい)。「腹が減った」と心でつぶやいたら勉強している時間とは呼べません。たとえ机に向かっていたとしても。純粋に集中するコツをいかにつかむか?私は自分の実力より「下」と思い込んでいる部分を手厚く勉強し、勉強の加速力をつけるのがコツだと思っています。そうでないとなかなかリズムを作ることは難しいでしょう。「難しい」勉強は学校等でたくさん経験できますので、自分では努めて基礎を徹底的に勉強する。開き直るくらいでちょうどです。