『イタリア語入門』『イタリア語講読』クラス便り(2020年3月)

山びこ通信2019年度号(2020年3月発行)より下記の記事を転載致します。

『イタリア語入門』『イタリア語講読』

担当 柱本 元彦

 ゼロからのイタリア語クラスと講読クラスを担当しています。山の学校ではこれまでイタリア語クラスをゼロから開始したことはありませんでした。初体験なわけで受講生の意向に全面的にあわせるつもりでしたが、フランス語など学ばれた方々でもあり、思いもしなかったほど早く超特急的に進めております。わたしのほうは、半分忘れているフランス語の文法書をちらちら眺めながら、あちらこちらイタリア語と異なるのを見つけては喜んでいます。ただそろそろ語彙の記憶が追い付いてこないのではないかと、それだけが心配です。使用している教科書は、大学で週一回のイタリア語授業なら二年かかるものなのですが、この調子でいけば冬季の三か月で文法を一通り終えることができそうです。講読クラスのほうは引きつづきステファノ・ベンニの『プレンディルーナ』を読んでいます。現代作家らしいベンニの語り口にも慣れてきたようで、冬季からはただ一人の受講生として残られた方も(講読クラス存亡の危機です)楽しそうに読み進めていらっしゃいます。半分ほど終えたところですが、面白いなあ、いったいどうなるのだろう・・・てな風でいるうちに終了しようかな(つまり今季いっぱいで)と考えています。オチまで見ない方がいいという小説もありますからね。