「はてしない物語」を読む(2020/1/23,30)

福西です。

『はてしない物語』(エンデ、上田真而子ら訳、岩波書店)を読んでいます。

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「17 勇士ヒンレックの竜」の前半を読みました。(前回は「こちら」

バスチアンとアトレーユは、フッフールの夜明の歌に聞き入りながら、語らいます。

バスチアンは、自分に超人的な力があること、色のある死グラオーグラマーンに乗ったこと、アウリンを持っていることを自慢します。しかしアトレーユの反応が薄かったので不安になります。

「もしかして、アトレーユは自分がかつて持っていたアウリンを、今はぼくが持っていることに嫉妬しているのではないか?」と思い込みます。そこで「アウリンを首にかけてみる?」と勧めますが、拒否されます。その態度にバスチアンは内心傷つきます。

アトレーユは友達として、バスチアンのことを心配して態度が固くなったのですが、バスチアンにはそれが冷たいものに感じられたのでした。そして、「君のなしとげたことはすべて、アウリンのおかげであって、君自身の力ではない」と言われているような気がしてくるのでした。

バスチアンは「アトレーユを心底驚かせてやりたい」という望みを抱きます。自分の一番得意な「物語を作ることで」、と。それだったらアウリンではなくて自分の力でなしとげたことになります。この願いは、すぐにアウリンによってかなえられます。バスチアンは図書館を作り上げたのでした。そこには万巻の彼自身の著作が納められていました。物語好きな銀の都の人々はその「奇蹟」を大喜びします。

バスチアンは、アトレーユの顔をちらと盗み見ます。その驚いている様子に、ほっとします。

 

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受講生のノートを発表してもらい、これまでの振り返りと、要約に取り組みました。