福西です。
紙芝居『鬼のつば』(諸橋精光/脚本・画、童心社)を読みました。
不思議な話でした。
ある侍が、夜の橋を通ると、鬼の行列に出会ってしまいます。命は助かりますが、鬼たちにつばをかけられ、姿を消されてしまいます。侍が悲しんでいると、黒牛を連れた鬼の子供に声をかけられます。「仕事の手伝いをしたら、姿を戻してやる」と言われ、ついていきます。仕事というのは、ある娘の命を取ることでした。
侍は最初は命令に従いますが、残酷さに耐えかね、さからいます。その間に僧侶が到着し、まじないが唱えられると、鬼と侍の体に火が着きます。鬼は消え、侍もまた死んだかに思えましたが、燃えたのは鬼のつばの部分だけだった、という話でした。
鬼の子供が「助けてくれるのかな?」と思いきや、そうではなかったこと、鬼は怖い存在だということに、ドキドキしました。
後半は、『黒ねこサンゴロウ5 霧の灯台』の1章を読みました。受講生たちの音読が頼もしかったです。
サンゴロウシリーズ、5冊目に突入しました。サンゴロウがうみねこ島に漂着したのは四年前。それ以前の記憶をなくしたままです。彼はその記憶が戻ることを願っていますが、なかなか手掛かりが見つかりません。そのことにイライラする様子が描かれていました。