0527 高校数学

浅野です。

Kさんは定期テストの数学がちょうど終わったところでした。手応えを聞くと、微分はできたと思うけれどもくだらないミスをしていないかが気がかりで、行列は少し難しかったとのことでした。答案が返却されたらしっかりと見直しをして、次の範囲、あるいはこれまでに学習した範囲の復習に進む予定です。

Cさんはマークシート形式の問題演習をしました。この手の模試や問題集は似たような話ばかりであまりおもしろくはないのですが、計算練習やこれまでに学習した事項の定着にはちょうどよいでしょう。

今回は確率に関して質問を受けました。

3つのサイコロを投げるとき、その目の積が3の倍数になる確率を求めよ。

便宜上、3つのサイコロを1つずつ3回に分けて投げると考えます。積が3の倍数になるためには、少なくとも一度は3の倍数の目、つまり3か6が出る必要があります。1つのサイコロを投げて3の倍数が出る確率は1/3です。3の倍数の出る回数が1回、2回、3回で場合分けをします。

① 3の倍数が1回だけ出る確率
3C1・(1/3)・(2/3)^2=4/9
② 3の倍数が2回だけ出る確率
3C2・(1/3)^2・(2/3)=2/9
③ 3の倍数が3回出る確率
3C3・(1/3)^3=1/27

最初に3C1などをかけることを忘れてはいけません。1回目に3の倍数が出るのか、2回目に3の倍数が出るのか、3回目に3の倍数が出るのかという区別です。いわゆるベルヌイ試行(反復試行)です。

答えは上記の①~③を足し合わせて19/27です。

もっとも、この問題の場合は「少なくとも1回は3の倍数が出る確率」を求めたかったわけですから、「1回も3の倍数が出ない確率」を求めて、それを1から引くほうが早いです。検算を兼ねてこちらの方法で答えを求めてみると、1-(2/3)^3=1-(8/27)=19/27となります。

数学的な本質の理解をした上で、こうした典型問題を繰り返すとテストの表面的な点数はすぐに上がります。