福西です。
『数学ガールの秘密ノート 式とグラフ』(結城浩、SBCreative)を読んでいます。
「第3章 数式のシルエット」を読み、演習問題を解きました。
内容は、べき関数とそのグラフでした。
最初に、多項式の書き方を見て、なぜ次数をそろえて書く必要があるかを学びました。
一つには、同じ次数の関数は「性質が似ている」からであり、また次数が異なる関数は「相容れない性質」だからです。
その性質とは何でしょうか。
それを可視化するために、グラフを描きました。
1)1次関数
2)2次関数
y=-xやy=3xは、1)のグループに属します。それらは「まっすぐ」という形で似ています。
y=-x2やy=3x2は、2)のグループに属します。それらは「(放物線状に)曲がっている」という形で似ています。(後述のソフトで確認できます)
この「まっすぐ」と「曲がっている」という形、「視覚化された性質」は、今後の数学の土台です。何度強調しても強調しすぎることはありません。
また、y=ax2+bx+cは、y=ax2を多少歪めて平行移動したものです。よって、その形には、x2(放物線)の特徴が一番強く出ています。
「次数の高い順に書く」という多項式でのルールは、「形に対する影響力の強い順に書く」という意味なのです。
そしてy=ax2+bx+cは、x2に代表されて「2次関数」と呼ばれるわけです。(もしbx+cがなくても、形には大差ない)
なお、グラフの確認には、次のソフトを援用しました。
最後に、上のソフトを使って、
y=x
y=x-x3/3! (!は、3!=3×2×1)
y=x-x3/3!+x5/5!
y=x-x3/3!+x5/5!-x7/7!
・・・
と項を足し、コキコキと曲がり角が1つずつ追加される様子を見ました。
足しているのは、
xn/n!(nは奇数)という項です。
それをプラス・マイナスで交互に足していくと、
y=sin(x)
という曲線になることを紹介しました。
実は、べき関数は、その(無限個の)重ね合わせで、さまざまに重要な関数を表すことができます。それが、y=xやy=x2を勉強する意義の一つです。