「数学ガールの秘密ノート」を読む(2019/11/6)

福西です。

『数学ガールの秘密ノート 整数で遊ぼう』(結城浩、SBCreative)の、第4章「数学的帰納法」を読み終えました。

この章で触れたことは、数列、漸化式、数学的帰納法でした。

テキストに書かれた漸化式の問題は、数学的帰納法の用例としては高度でした。それなので、いつもより3倍ゆっくりのペースで読みました。ここでは「定義に従って順番に考えていけば、目的地に着ける」という認識を持ってくれたなら幸いです。

数学の本を読んでムズカシイと感じるのは、定義での呻吟がほとんどです。なぜそのような言い回しを使うのか、なぜその単語やただし書きが必要なのか、と。そもそも新しい表現が出てきて納得がいかないし、別にそこだけ読み飛ばしても大意は取れそうです。しかし、他ではよくても、定義文のところでだけは、それをしてはいけません。

なぜなら、定義は、それが必要最小限の表現だからです。いいかえると、全部必要なパーツでできているからです。だから、一部分でも言葉が欠けてしまうと、たちまち別の話になってしまう恐れがあります。

そこで、もし定義に自分の知らない「何か」が含まれていたら、それをクラスではもちろん、クラス以外の時間でも、知っていそうな人を探して(ここが大事な努力です)、つかまえて質問してください。いつでもそのチャンスは自分には開かれていると思ってください。

合言葉は、「定義に帰れ」です。

 

後半は、数学的帰納法を試す例題をいくつか解きました。

数学的帰納法は、「無限個の証明の束」→「面倒とはいえ、ただかだ有限な3つのステップで一網打尽にできる証明」に変換できるところに大いに魅力があります。

「だれがこんなすごいことを思いついたんだろう」と、感動する日がきっと来ると思います。