福西です。ここ数週間の取り組みのおまけとして、帰り際の10分で、以下のような「素数遊び」をしました。
(素因数分解をしてくれるプログラム。フリーのソフトで見つけました)
以前、10000までの素数表を配ったので、ここでは、そこにも載っていないような、もっと大きな素数を考えることにします。
問い
7桁の数を入力せよ。
素数を出すまで家には帰れない(笑)。
7桁と言うことは、1234567、すなわち100万の位の数になります。そしてprimeと表示されればクリアです。でも、これがなかなか出ないので、「よし、オレがやってみる」「何言うんや、次オレの番やぞ!」「ちょっと待って、オレも試したいことがあるんや」と、なかなか白熱した様子でした(笑)
ためしに1000001を入力してみると…ああ、残念。101で割り切れます。(数ってすごいですね)
1010101も、73×101×137です。(見切れていて、すみません。要拡大)
案の定、1234567も駄目。(ちなみに7654321も駄目でした^^;)
9876543も駄目。
ちなみにこの場合、「各桁の合計が3の倍数のとき、元の数も3の倍数になる」という有名な判定法が思い出されます。
9+8+7+6+5+4+3=42で、42は3の倍数。だから、9876543も3の倍数。(「だから」の証明は易しいです)
また、上と同様に考えるなら、偶数や5の倍数にならなようにするには、あらかじめ1の位には2,4,5,6,8,0を避けることが必然です。つまり、1の位には1,3,7,9しか入力できないことになります。
また他にも有名な判定法としては、
「各桁の和が9の倍数なら、元の数も9の倍数」(9去法)や、
「各桁の数を交互に足し引きした結果が11の倍数なら、元の数も11の倍数」(11去法)
といったものがあります。このようにある程度の倍数判定法を知っておいて、それを最初から避けるというようにすれば、たちまち「頭を使う」問題となります。もしご興味がある方は、ぜひこちらのサイトにある「倍数判定法」をご覧下さい。
『倍数の判定』(私的数学塾「私の備忘録」より)
#私は、大学生ぐらいまでの頃は、この手の問題にかかずらうことには、正直、「馬鹿ばかしい! 何の役に立つのんだ、こんなこと」という憤懣を感じたことがありました(^^;)。しかしそれは、いわば「ぬか漬」の味が分かるようになっていくのと同じで、時がたてば、だんだん、こうした数論的な問題にも、「すごいなあ!」と素直に驚けるようになってきました。
そしてとうとう…
“4512007 is prime!”
やっと出ました! この日、これが生徒たちの間で一番最初に出た素数でした。
この後、次々と素数を言い当てて「おっしゃ、帰れる!」と喜び勇んで帰宅しました(^^)。
さて、これはふと個人的に思ったことですが、以下のような、面白いなあと感じた瞬間がありました。
499は素数。
4999も素数。
49999も素数。
ということは…?
ああ~。残念。499999は31で割り切れてしまいました。
なので素数ではありません。
しかもこのあと、4の後ろに9を続けていくと、逆に素数でないことの方が多くなってきます。
このように、「もしかして、法則を見つけたかも?!」と、思える瞬間が何度となく訪れては、そのつど胸を躍らせるのですが、いやはや、素数相手にそんな簡単にいくはずもなく、びくともしない手ごわさにはじき返されてしまうのでした(^^)。