浅野です。
このクラスは中1の生徒が2名、中2の生徒が1名の3名クラスです。学年が異なるのでそれぞれに課題を選定します。
ということでこの2名には小学校の復習として整数の計算のプリントをしてもらいました。単なる計算の部分は二人ともたまにミスをする程度で、難なくクリアしていました。いろいろと工夫をして計算を楽にしようとする姿勢が見られたのもよいことです。
プリントの最後のほうには手ごたえのある問題を忍ばせておきました。ある法則に従って並べられた碁石についての問題です。Tさんはこの問題を数え上げで解きました。そのときに黒石を|、白石を―と表記していました。こうした抽象化が数学の発展の根底にあります。他方Nさんは法則が繰り返す部分で区切りを入れて、計算をすることで解いていました。なぜその計算をしたのかと問い詰めてもしっかりと説明をしてくれました。模範解答と言えるでしょう。
中2のOさんは一つの山場に差し掛かっています。それはおうぎ形で、中1の範囲では最も難しい分野の一つです。おうぎ形の前に円の円周と面積を求める公式を使いこなせるようになる必要があります。丸暗記では味気ないので、なぜ円の面積がその公式で求められるかを説明しました。円をピザのように分割して正方形のような形を作る説明がオーソドックスでしょうか。おうぎ形の場合はそれに中心角/360°をかければよいわけです。応用編としてはおうぎ形の半径と弧の長さがわかっているときに面積を求めるような問題があり、これは中心角をxとおいて求めてるといつものパターンに持ち込むことができます。今回で一通りの理解ができたようなので、次回にテストしてみます。
Oさんの例のように、つまづく原因を見つけ、そこをつぶしてから元に戻る、というやり方が、「急がば回れ」の一例です。少人数ゆえ、ていねいに原因を分析し、対策を個々に打ち出せると思います。浅野先生は、このメリットを最大限に生かして下さるので、三人の一人ひとりがこれからどのように力を伸ばしていくのか、私も楽しみです。