ことば5~6年(2019/5/23)

福西です。

『西遊記(中)』(渡辺仙州翻案、偕成社)を読んでいます。

前回読んだ「十一 人参果」の要約をしました。自分で読み返し、要点をあぶり出す作業が得意になってきたようです。スポーツで言えば、だんだん筋肉がついて楽になってきた感じです。

それから「十二 白骨夫人」を読みました。

白骨夫人は蛇のような妖怪で、死んだ人間の皮を、着ぐるみのようにまとうことができます。それで姿を偽り、三蔵法師に近づきます。三蔵の肉を食らって、不老不死になるためです。

悟空は妖気を察知し、三度それを撃退します。しかし白骨夫人が人間の皮を捨てて逃げるので、悟空が倒した形跡は、「人間を殺した」ようになってしまいます。三蔵はそれを見抜けず、悟空を破門します。けれども悟空は恨み言を言わず、ぐっとこらえます。そして三蔵のことを案じつつ、また八戒と悟浄に「お師匠様のことは頼んだぞ」と励まして、去っていきました。三蔵は背中を向けたまま、悟空の方を見ませんでした。

「以前の悟空やったら、相手を思いやるなんてことはなかった。だいぶ変わってきたなあ」というのが、受講生一同の感想でした。しみじみ私もそう思いました。

次回は「十三 百花羞」を読みます。案の定、三蔵は妖怪に捕われてしまいます。さて、どうなるでしょうか。

 

残り時間、不老不死からの脱線で、ソクラテスの死の話をしました。