福西です。
『図形のお話』(中田寿幸、実業之日本社)を読んでいます。
p48-51を音読しました。たった4ページですが、「円周率」という大事なテーマだったので、時間をかけました。
大きさの違う円をいくつか描き、その直径に対する円周の長さをはかりました。
当然、円(直径)が大きければ、円周も大きくなります。
しかし、昔の人はそれらの円の間に、ある法則を見つけました。
(直径と円周の)
「比が同じ」
だと。
ということを、昔の人の気持ちになって、自分の手でも確かめました。
そしてその名前を円周率と呼ぶことにしました。
円周率が円の大きさに関係なく、一定であるおかげで、直径から円周を計算できるということを理解しました。
次に、楕円の描き方と円の描き方をくらべました。
それによって、楕円の焦点が接近して1点に重なった時、円になることを確認しました。
つまり、円は楕円の特殊な形だったといえます。
円を見た時、「円の後ろに楕円を想像しながらその特殊な形として円を認識する」ことと、「円だから円だと認識する」こととは、違いがあるように思います。
1)目に見えているものを手掛かりに、その背後にあるより普遍的な法則を見つけること
2)目に見えているものがその法則の特殊なあらわれであること
小学校、中学、高校そして大学へと、何を勉強しにいくのかといえば、このような「ものの見方」を練習しにいくためではないか、ということも私見ながら話しました。