浅野です。
Aさんは文字式だけが試験範囲だそうで、もう一度その範囲について振り返りました。文字式を用いた証明がどうしても難しいのです。教科書の例を見て、疑問点を質問し、似たような問題を自分で再現し、確認し…という過程の繰り返しになりました。今は苦しいでしょうが、きっとそのうちわかるときがくるでしょう。
Bさんは因数分解をする際に、どうしても些末なミスをしてしまいがちだと言っていました。数学としての本質は理解しているので、あまり気にしなくてもよいと思うのですが、テストなどではそういうミスをしないことが要求されるのがつらいところです。
数学が面白くなるためにどうすればよいか?私はミスを出して出して出し切ることが第一ステップだと思います。言い換えれば問題をとことん解きまくる。たぶん計算問題がイントロとしてはよいのでしょう。そこで嫌気がさしてしまう生徒が大半でしょう。もったいないことです。楽しいことの前には準備が必要です。本当の楽しさを小学校時代などで体験していたら(浅野先生の小学校のクラスでのように)、「今はしんどいけれど、その先にはきっと楽しい何かがまっているはず」、「楽しいことの前にはしんどいことはつきものだ」といった経験がしぜんと身につくのでしょう。遊びは「おまけ」でも「ごほうび」でもなく、生徒が勉強を楽しんで取り組むには、かならず体験しておかないと行けない素養です。計算にせよ、英語の単語の暗記にせよ、社会の知識の暗記にせよ、自分で自分に負荷をかけることを当然視し、また、それを楽しめる工夫を凝らすことができる・・・そうした生徒が真の実力者なのだと思います。すぐに結果が出なくても、生徒も先生も辛抱して、かならず状況が好転するときがくることをじっくりと待ちたいと思います。