9/12 歴史入門(高校)

岸本です。

昼はまだ暑いですが、夜はかなり涼しいですね。体調を崩さないように気を付けたいものです。

今日は、60年代以降の欧米諸国を中心に議論していきました。

 

アメリカは、国内では公民権運動に直面し、対外的にもベトナム戦争の失敗を契機に赤字を増大させ、さらにドル=ショックにより世界一の経済大国という地位は確固としたものではなくなります。

またドル=ショックは、当時の固定相場制を崩壊させ、変動相場制に代わった国際金融は、米欧日の三極構造となっていきました。

さらに、ニクソン大統領は、これまでの積極的外交から方針を転換し、共産主義の中国を承認するなどしました。

逆にソ連は、フルシチョフの後、ブレジネフらを中心にやや揺り戻しが見られました。

特に、「プラハの春」を制圧するなど、民主的な運動の抑圧は、ソ連や社会主義圏の行きづまりを示していました。

 

しかし、冷戦対立は60年代以降、次第に緊張緩和に向かっていきます。

特に核兵器の削減交渉は、長い時間をかけ、話し合いで減らしていく方向に進んでいきました。

こうした緊張緩和は、世界各国に影響を与えていきました。

ドイツでは、ブラントの東方外交が成果を収め、東西ドイツが相互に承認しあい、国際連合への加盟も果たしました。

スペインやポルトガルでは、独裁政権が倒れ、民主制への移行しました。

先に述べたようなアメリカの中華人民共和国の承認もこの流れの中にあります。

冷戦自体は緩和されていきますが、その影響の大きさは、逆に冷戦構造の存在感の大きさを思い知らせていくれます。

 

さらに、70年代からは、オイル=ショックや環境問題といった一国では解決できない問題が出現してきます。

その解決のため、サミットという国際的な協力体制がつくられます。

欧州では、それに先駆けてECという統合が進んでいましたが70-80年代にはさらに拡大し、マーストリヒト条約によってEUとなると、アメリカに並ぶ経済圏をつくっていきます。

生徒さんとは、現在のEUの状況と比較しながら、EUの長所だけでなく、例えばEUの拡大については、どこまでを「ヨーロッパ」とするのか、といったようなと問題点を議論していきました。

 

最後に、当時のEU加盟国内の政権の変遷も見ていきました。

生徒さんは、各国の様子をどのように世界史の中に位置づけて理解するかが難しいと述べてくれました。

それは、夏期講習で学んだ現在の世界史の問題点でした。

現在まで歴史をたどったとき、どのような歴史を書くべきか、生徒さんが自分なりの見方を持ってくれればと思います。

次週は、アメリカのその後と社会主義圏の崩壊について、見ていきます。