ラテン語初級講読C

前川です。

一回分記録をさぼっていて済みません。
前回・前々回も、「ルキリウスへの手紙」第30書簡を引き続き読みました。死に対する姿勢が、友人バッススの言動を元に述べられています。死そのものに根源的な悪があるのではなく、死に向かい合うときの人間にこそ問題があるのだ、と主張することで、人間の死に対する姿勢を問いただしています。魂の平静を呼びかけるストア的な姿勢だと言えるでしょう。

今日の一文。
Mors extra omne malum est, ut sit extra omnem malorum metum.
「死はあらゆる災いの外にあり、それはあらゆる災いへの恐れから外にあるのと同様である。」
死を恐れなければ、恐れそのものが存在するはずがない、という主張です。精神を鍛えることが重要だということになるのでしょうが、なかなか難しいですね。

今日のおまけは、ありません。
次回から、一週おきに補習を行います。