ラテン語初級講読C

前川です。

「ルキリウス宛書簡」、今回から第28書簡を読み始めました。気晴らしに旅をするのは不可能である、と戒めます。自分自身に問題を抱えているのだから、自分がいくら旅をしてもそれは付随する、と。たしかに、問題は逃避するのではなく、向き合わねばならないものです。現代にそのまま使える言葉がたくさんあります。

今日の一文。
Animum debes mutare, non caelum.
「君は環境でなく、(自分の)魂を変えねばならない。」
ホラティウスの有名な句 caelum non animum mutant qui trans mare currunt.のもじりですね。他に原因を求めたり逃避したりするのではなく、自分自身に目を向けよ、と述べています。

今日のおまけ。
「ルキリウス宛書簡」第一書簡の朗読がネット上にありましたので、それを聴いてみました。(→ここです)割と古典のルールに忠実な発音だと思います。

【追記】2021.11.26
現在、朗読のサイトはリンク切れとなっています。