福西です。秋学期よりクラスを分割したことに伴い、浅野先生からの引継ぎで、K君、Mさん、O君を担当させていただきます。
内容は、Mさんには中学2年生を、K君とO君には中学1~2年生の復習の問題をしてもらっています。今回は文字式のプリントを2枚しました。1枚に15問、本当に基本的な問題だけで統一しています。復習なので、得点云々ではなく、「パーフェクト」が目的です。
自分が思うパーフェクトと、実際のパーフェクトにはギャップがあります。いざテスト勉強でも、「自分ではあれだけ勉強したと思っていたのに、帰ってきた答案を見ると、こうだった」というのは、ギャップがそのまま出たのだと言えます。そこを埋めるためのお手伝いをすることが、このクラスの目的だと考えています。
ギャップを埋めるためには、自分の「できた」という基準を上げるしかありません。そして基準が厳しくなれば、見直しの回数や精度もおのずと上がり、結果、テストでも思ったような点を取ることができます。自分の「できた」という基準を疑って、より精緻なものにすること、ものさしで言えば、目盛りを詳しくすること、これがすべてです。
基準と精度を上げるためには、とにかく、何度もフィードバックすることです。その癖をつけてもらうために、時に、どこを間違えたかという情報を隠して、もう一度全体をスキャンしてもらっています。計算の規則が分からないところはもちろん教えます。そして、それ以外のうっかりミスによる間違いは、自分で気付いてもらうまで、しっかりと見直してもらいます。
ちなみに1回目の答案がパーフェクトだった人は一人もいませんでした。見直した「つもり」でも、やはり間違いというものは見つかります。
特に気になった間違いは、以下の通りです。
1) 1÷(3/2)a → (誤)=1×(2/3)a (正) =1×(2/3a)
2) -(x+y+z) → (誤)=-x+y+z (正)=-x-y-z
3) (-1)^3 → (誤)=-1×-1×-1=-3 (正)=-1×-1×-1=-1
4) -4^2 → (誤)=-4×-4=16 (誤)=-8 (正)=-4×4=-16
5) 1-(1/3)×(1/4) →(誤)=1×(1/3)×(1/4)=1/12 (正)=1-1/12=11/12
1)はよくある間違いで、この先何度も出てきます。分数の横は、分子にくっつきます。2)もうっかりしやすい、間違いの定番です。一方、3)は、1×1=1は知っているのに、マイナスがつくととたんに足し算だと思ってしまい、「これまで、そうするんだと思っていた」という、かなり根の深い思い違いです。 今見つかってよかったと思います。
また自分ルールで翻訳してしまう間違いは、5)にも見られます。一方、4)は単純に計算規則を知らないことから来る間違いなので、これは今のうちに覚えなおしましょう。
英語特講のポリシーに通じますね。教える側にとって一番忍耐がいりますが、一番やりがいを感じる取り組みだと思います。もちろん生徒にとっても「かゆいところに手が届いている」実感があるに違い有りません。