前川です。
『ルキリウスへの手紙』の25書簡の最後から、26書簡に入りました。
26書簡は老年と死について扱われます。
今日の一文。
Non sentio in animo aetatis iniuriam, cum sentiam in corpore.
「年齢の害は、肉体においては感じられるが、魂には感じない。」
肉体の衰えは意識しながらも、魂は年齢によって衰えることは無い、
という立場が明確に示されます。高貴な魂は年齢に関係なく存在
しつづける、ということから、当時の社会への批判も込められているのでしょう。
今日のおまけ。
エジプト出土のラテン語パピルスの実例を見ました(ミシガン・パピルス4301)。元ネタはこちらです→ミシガン大学サイト
ラテン語の草書の実例を見て、楷書体との違いの大きさに驚いたりしました。
次回は26書簡の4節から読みます。