前川です。
初級講読は引き続きセネカ「ルキリウス宛書簡」です。前学期の続きで、第24書簡の20節途中から22節最初まで読みました。
死は最後の一瞬だけではなく、日々近づいているのだ、ということをさまざまな言い方で述べています。しつこいくらいですが(笑)、それだけ重要であると訴えたいのでしょう。
今日の一文。
Hunc diem, quem agimus, diem cum morte dividimus.
「我々が生きているこの日を、我々は死と分け合っている」
死など忘れているようなこのひと時も、常に死が共にいるという、
戦慄をも覚える表現です。
有名なMemento mori.を思い起こさせられます。
次回とその次は講師都合で休講です。次回は9/24です。
引用された表現は、「徒然草」の一節も想起させます。「死後はついでを待たず。死は前よりしも来たらず、かねてうしろから迫れり」でしたか。