福西です。今年度もよろしくお願いいたします。
この日は「選句」ということをしました。選句をすると、俳句の力がつきます。
ジュニア俳句(小学生~高校生が作った俳句)の中から、いいと思ったものを一人15句(◎と〇と△をそれぞれ5句)ずつ選びます。
私も選句に参加しました。
その際、私が以下の基準で選んだことを、生徒たちに伝えました。
1)理屈ではない。(「AだからB」という説明ではない)
2)報告ではない。(「~が~しました」というニュースではない)
3)発見がある。(驚きがある)
4)意外性がある。(季語と季語でない言葉の組み合わせが、ふつうは思いつかないもの。これを「取合わせ」といいます。そして「なるほど」と納得できる)
5)リズムがある。(575をできる限り守っている)
1)と4)は、一見矛盾しそうな要求ですが、「なるほど」と読者に思わせながら、でも頭で作ったものではないということです。二度音読し、そこにじわっとくるものがあるかどうかです。
ちなみに生徒たちは、私の選んだ◎を1つ当てました。まだまだ、当てるのはむずかしいようです(^^)。
生徒たちの以前作った俳句です。
赤くない赤とんぼがとんでるよ Sizuku (秋)
白いいき風にゆられて消えるかな Sizuku (冬)
初ゆめやこわくてねれない一時二分 Sizuku (新年)
庭見ればゆめか事実か朧月 Tomoya (春)
田のはじめあぜ道に立つ案山子かな Tomoya (秋)
授業中ひまあればねる春隣 Tomoya (冬)
だんだんと有季定型が板についてきたのではないかと思います。
1句目にある発見は、いかにも俳句らしいものです。また4~6句目は、T君が歳時記をよく読んでいる成果です。