0627 かず5年A

イラストロジックの続編です。

 

ルールを理解するという段階を脱したら、どのような数字の入り方をしても必ず塗られることになるマスを正確に特定することと、絶対に塗られることのないマスに×印を入れることの2点を意識すれば大抵の問題は理詰めで解き切れます。

 

特に意識すべきなのは×印です。イラストロジックでは全てのマスは塗られるか塗られないかのどちらかになるのですから、塗られることがないと判明すれば、それは塗られないマスであるということが確定します。イラストロジックは盤面の全てのマスをA(塗られる)かB(塗られない)かに分類していく作業だと捉えることができるので、B(塗られない)が確定するのはA(塗られる)が確定するのと同じだけの価値があります。ついつい塗られるマスにばかり目が行きがちですが、塗られないマスに着目すると突破口が開けることも多いです。

 

加えて言うなら、全てのマスは塗られるか塗られないかのどちらかであるという考え方は、背理法による解き方の根拠にもなります。イラストロジックでどうにも行き詰ったなら、あるマスを塗る(あるいは塗らない)と仮定して薄く鉛筆で色を塗っていき、矛盾が生じたら最初の仮定が間違っていたということで最初のマスを塗らない(あるいは塗る)に確定するというやり方です。これは数学の証明でよく用いられる背理法そのものです。

 

イラストロジックが数学に役立つと考えられるもう一点は漏れなく場合分けをするということです。漏れなく場合分けをしてどの場合でも塗る(あるいは塗らない)マスがあったなら、そのマスは塗る(あるいは塗らない)に確定させることができます。先入観を持って考えると場合分けが不十分で本当は確定させてはいけないマスを誤って確定させてしまうことがあります。漏れなく場合分けをするということが非常に重要なのですが、これは確率や二次関数の最大・最小問題などで問われることでもあります。