福西です。だいぶ前のことになりますが、印象に残っているので、忘れてしまうのが勿体ないと思い、ここに書き留めておきます。
この日は、0が間の位に入るかけ算の筆算(108×108など)について、おたずねがあったので、その練習問題をしました。ただ普通にドリルやプリントでやってもらおうとしても、あまり興味が湧かないことが予想されたので、即興で私の考えた物語をつけてしました。やることは結局、計算には違いないのですが...。
レベル1
11×11~19×19
レベル2
101×101、202×202、303×303、404×404
一見、大変そうですが、同じ数を2回かけているので、1段目さえ計算すれば、その結果をそのまま2段目にも使えます。なので実は楽ちんです。問題は、きちんと桁をずらすことができているか、ということです。それをポイントとして見ました。
レベル3
10101×101、90909×909
学校では3桁までしか習いませんが、レベル2でのことが理解できているかどうかを知るために、桁に増やしてみました。
ここでT君がすごくいいことを言ってくれたので記しておきます。
「結局、同じことの繰り返しなのだから、基本さえできていたら、これもできる」と。
はい、まったくその通りです!
中ボス
5005×5
8008×808
ラスボス
1020304050×90807060
最後のラスボスは、似たような計算問題をたくさんしてもらうより、1問の中に計算する回数がたくさんあることで、結局は同じことをしてもらおうという考えです。それを「魔王」と称して、脚色しまくった物語で発破をかけました。
#RPG風に、計算の正確さが魔王にダメージを与える、という設定でみんなに乗ってもらいました。(まあ人が聞いたら恥ずかしくなるような話ですが、小学生の生徒たちは、それで随分モティベーションが上がったようでした(笑))。
ちなみに上の計算は、よく見ると1020304050×9、1020304050×8、1020304050×7、1020304050×6に分解することができて、早速それに気づいた生徒がいました。(で、この四つのパーツを、「四天王」と呼ぶことに(笑))
算数は機械的な作業と思われがちですが、「どれだけイメージを膨らませられるか?!」、それに尽きると思います(^^)。正直、こんな「数の並び」だけで、1時間集中して取り組んでもらえたことは、私自身嬉しいと感じています。
最後に、その時間内に魔王を倒せなかったSちゃんから、ほどなくFAXが届きました。
その日のうちに報告したい気持ちがすごく伝わってきて、私も嬉しかったです。