担当の梁川です。2017年春学期の記録。
6/6(火)。
ちょっとしたウォームアップのつもりで、「何に見えるかな?」と題し、ある図形や模様を何かに見立てて絵を完成させる課題をしました。
同じお題にいくつか取り組んで、後で見せ合うのですが、これがなかなか盛り上がります。
そのあとは、「りんごをえがいてください」とだけ伝え、生徒さんに描いてもらいました。
私が「林檎を一個描いて下さい」とも、「林檎だけを描いて下さい」とも言っていないことがポイントです。
さらにそのあと、実際の林檎を目の前に置いて、観察しながら描きました。「これは、今日、みんなが生まれて初めて見る林檎です」とだけ前置きをして。
6/20(火)。
前回の林檎を、園庭の様々なところに持って行って、場面づくりをしました。
滑り台を滑らせてみたり、ブランコに乗せてみたり、というようにです。
そのあと、池に浮かべてみたり、池のほとりに佇ませてみたりして、林檎を描いていた時です。
突然高い木の枝から一羽のヒヨドリが「すっ」と急降下してきて、池の水面でバシャバシャッと水しぶきを上げて1秒ほど羽ばたき、また木の枝へ舞い戻っていきました。
「ヒヨドリってこんな風に水浴びするんだね…知ってた?」
「初めて見た」と、二人。
息を殺して見守る中、2〜3回、ヒヨドリの水浴びを観察することが出来ました。
そして二人の絵に、自ずから鳥が登場することとなった訳です。
こうした瞬間のことを、絵がいつまでも保管していてくれますように。