岸本です。
昨日、台風が直撃しましたが、みなさんのところは大丈夫だったでしょうか。
今回のクラスは、近現代史の台風ともいえる第二次世界大戦について、議論を進めていきました。
世界恐慌で国内状況が悪化する中、日本やドイツ、イタリアでは、対外進出や自国民の優越を主張するファシズムや軍部政権が台頭し、積極的な対外侵出政策を進めました。
これに対し、中国では国民党と共産党が対立していましたが、西安事件を機に国共合作が成立し、日中戦争に突入します。
欧州では、ナチス=ドイツの反ヴェルサイユ行動が目立つようになります。
ナチ党は国内でも、独裁体制を敷き、議会政治や基本的人権を無視して、共産主義者やユダヤ人への迫害を強めていきました。
生徒さんとは、ナチス=ドイツの行った人種差別の背景を、言語学や人種の考え方、優生学といった当時の欧州の学問状況や、中世からのユダヤ人差別から議論していきました。
ドイツで表面化した差別の背景が、ヨーロッパ全体に広がっていたことは、留意しておくべきことでしょう。
また、生徒さんは中立のスペインやスイスにも興味をもったようです。
何故、デンマークやオランダ、ベルギーといった中立国は侵略を受けたのに、スイスやスペインは直接の攻撃をあまり受けなかったのか、面白い課題かもしれません。
第二次世界大戦については(その悲惨さもあってでしょうが)、一般書も多く、情報も比較的多いですから、ぜひ生徒さん自ら調べてみてはどうでしょうか。
来週は、欧州での戦争が世界に拡大していく過程とその結末を見ていければと考えています。