福西です。
トンケ・ドラフト『王への手紙(上)』(西村由美訳、岩波文庫)を読んでいます。 この日は、第4章4『赤い騎兵たちの襲撃』を読みました。
今回の司会はT君。
出てきた意見を以下にまとめました。
【気づいたこと】
・冒頭のティウリの夢が「……」で始まり「……」で終わっている。
・ティウリの夢は予言的。
・「彼のところまでは遠すぎる」には、意味が二つあると思われる。
1)夢の中のエトヴィネムを助けたくても、彼が遠くに行きすぎて助けられないこと。
2)エトヴィネムの気高さに、ティウリが追いつけないこと。
・「われらをそちらに引きつけたかっただけだ。」(p291)という発言から、「右がわの森から、とつぜん、大きなさけび声があがった。」(p284)は、おびきよせる罠だったことがわかる。
・ベンドゥーは、ティウリが赤い騎兵に狙われたことから、ティウリを信じ始める(彼が赤い騎兵の仲間ではないと)。
・「密偵」という言葉が多く出てくるようになった。
【要約と語彙】(T君)
ティウリが食堂に行くと、リストリディンが下男に問いかけていた。そして、出発した。森に行くと、赤い服を着た人がいた。そのとき、騎兵が襲ってきた。命と手紙をねらう襲撃者だ。剣をぬくと、もう一人に襲われたがくいとめた。しかし一人に腕をさされ、意識を失った。そして(意識を)取り戻した。騎兵は逃げ、(ティウリの)仲間たちが追った。仲間が帰ってきた。一人しばられた男がいた。リストリディンは男を領主に引きわたすことにした。ティウリは任務がひどく重く感じられた。
護衛(ごえい)そばにつきそって守ること。
敬服(けいふく)感心して尊敬すること。
残忍(ざんにん)ひどいことやむごいことを平気でするようす。
二の腕(にのうで)肩からひじまでの間の部分。
【共感したところ】
p279(T君)
ティウリの目には、黒い馬、アルダンヴェンに乗ったエトヴィネム騎士の姿が、遠くに見えた。だが、決して追いつくことはできない。
p280(S君)
ちょっと考えて、やっと夢と現実の区別がついた。
p290(福西)
「われらの中でもっとも危険な状況にいるのは、そなただ。」
p290(福西)
「ああ、もちろんだ。」リストリディンがにっこり笑って言った。
p291(Hさん)
「騎兵たちは、そなたを手に入れられないと見ると、ウサギのように逃げていったからな。」
p292(S君、Hさん)
ベンドゥーの声はあいかわらず不愛想だったが、その声に別のひびきがあるのを、ティウリは聞きとった。
p294(Hさん)
灰色の騎士たちのするどい視線に、すぐにぺらぺらとしゃべりだした。
【筋に関係するところ】
p293「エヴィランの黒い武具をつけた兵士を二人見かけました。」
秋学期の授業はこれで最後です。冬学期の初回は、12月14日(木)です。この日だけ、時間が17:30~18:30になります。よろしくお願いいたします。